憲法改正

新しい人権を憲法に書き込む必要はないの?

今の憲法が出来たのは1947年でしょ。もちろん,コンピューターや携帯もネットもないから,プライバシーの保護なんてそれほど問題にならなかっただろうし,地球温暖化のような環境問題もなかったわけでしょ。そんな古い時代にできた憲法が今の時代にきちんと対応できるの?
確かに,憲法は,その後に起こるすべての問題を想定して作られているわけではありません。
ただ,間違ってほしくないのは,憲法はこれらへの対応を決して禁じたり,無視したりしているものではないということです。むしろ,時代の変化に対応して具体的な権利保障を積極的に行うことを要請しているんですよ。
でも,憲法にはプライバシー権なんて書いてないし,環境権もないよ。
確かに明文ではありません。でも,憲法13条は,「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」としていますよね。
憲法は,この趣旨に合う権利については,積極的に保障することを求めているんです。
どういうこと?
例えば,プライバシー権というのは,自分の情報を自分自身がコントロールする権利という風に考えられていますが,「個人の尊重」,つまり一人一人が大事にされるためには,当然このような権利が保障されなければなりませんよね。
そこで,多くの憲法学者が,このプライバシー権が憲法13条の一内容として保障されている,ということを認めています。
でも,たくさんの政治家が憲法を改正してこれらの権利を入れるべきだと主張しているよ。
いくら憲法に書かれていても,それを守ろうとする国民の不断の努力がないと,「絵に描いた餅」なんです。だって,憲法25条は国民に「健康で文化的な最低限度の生活」を保障していますけど,そのような生活すら送ることができない人がたくさんいますよね。
過労死したり,生活保護を受けられずに自死を選んでしまったり…
そうだね。
憲法12条は,「この憲法が国民に保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によって,これを保持しなければならない」と定めています。憲法も,単に紙に書かれているだけでは,これらの権利が実現されないことは分かっているんです。
だから,私たち国民が憲法の考えをよく理解して,それを実現するために声を上げ続けないといけないんです。
うん,少しわかったような気がするよ。
シェア