国民投票法の欠陥その1;複数条項をおまとめで賛否確認?

憲法を変えるには国民投票を行わないといけないということだけど、具体的にどんな方法で国民投票を行うかは憲法には書いてないのよね。
そうそう。それで、いわゆる改憲派の国会議員たちが、国民投票の手続きをきちんと定めないことは法の不備だと言って国民投票法を作ったんだ。国民投票法は、投票方式、過半数の基準、国民投票運動等について定めているんだけど、実はこの法律にはたくさん重大な問題点があるんだよ。


単に、憲法を変えるための手続きを法律にするだけなら何も問題ないように思うんだけど…
いやいや、それは大きな勘違いだよ! 国民投票法には、軽率な憲法改正を防ぐという今の憲法の大原則を意味のないものしてしまう内容がたくさん含まれているんだ。


そうなの?どんな問題点があるの?

まず、憲法改正に反対か賛成かについて国民の意思をきちんと反映できない危険がある投票方法で投票させる内容になってるんだ。

国民投票法では、どんな方法で憲法改正に賛成か反対の投票を行うことになっているの?一条ごとに賛成か反対投票する方法じゃないの?
違うんだ。当初、自民党は、全てを一括して、単に憲法改正に賛成か反対かを投票させる方法を考えていたんだ。


ええっ!それだと、「○○権を定めることには賛成」「自衛隊を明記することには反対」と投票できないよね?「賛成と反対のどちらに投票していいか分からないからとりあえず賛成に〇」とか、棄権とかしてしまう人が出てきてしまうよ!
そうなんだ!まさにそんな批判が出てきて、自民党も一括投票の定めを置くことを断念したんだ。


良かった。良かった。
それが、そう安心できるわけでもないんだ。一括投票ではなくなったけど、必ずしも一条ごとである必要は無く、「内容において関連する事項ごと」に区分して賛否を問う規定になっているんだよ。


それの何が問題なの?
じゃあ、「内容において関連する事項」って言われて、具体的にどんな事項とどんな事項が関連するのか分かる?


う~ん。もう少し詳しい基準が定められていれば分かるんじゃないかな?
それが…明確な基準はないんだ。だから、国会で3分の2以上の議席を持っている改憲派が「関連している」と判断すれば、どうにでもなってしまう危険があるんだ。


それじゃあ、例えば、「~を守ることと国を守ることにつながる」と言って、強引に○○権と自衛隊に関わる事項が「関連している」と言ってしまう事も可能なのね…。
そうなんだ。国民投票は、すべて内容的に関連しているとして、変えたい条文を全部一括してしまうことだってできてしまうんだ。
