暮らし

憲法27条 勤労の権利 労働者の保護の必要性

なぜ労働者を保護する法律が必要なの?
ずばり、一言で言うと、労働者は使用者に比べてとても弱い立場に置かれているからです。
というと?
労働者と使用者の関係は、対等ではありません。使用者の方が強い立場にあり、労働条件などについて、実際には使用者により一方的に決められてしまいます。
たしかに。
なので、国が法律などで何も規制しなければ、使用者が利益を上げるためにどんどん労働者の労働条件を低くしていきます。そこで、労働者を保護するために法律で最低限の労働条件を決める必要があるんです。
具体的にはどのように労働者を守っているの?
たとえば、何も法律が無い状態であれば、使用者は、労働者を安い賃金で働かせることもあり得ます。実際、昔のヨーロッパの工場では、とっても安い賃金で働かせていました。
へーひどいね。
そこで、絶対にこれ以上の賃金を支払わないといけないという基準を法律で作って、労働者を守る必要があるんです。今の日本でいうところの最低賃金法ですね。
なるほど。でもそれは憲法と関係があるの?
憲法には、賃金などの労働条件について、最低の基準を法律で作りなさいと書いてあります。憲法は、労働者を保護するためにちゃんと法律を作りなさいといっているんですよ。
でも、日本って他の先進国に比べて労働者が守られすぎているって話を聞くけど?
そんなことはありません。日本の法律は、ヨーロッパに比べて、法律の保護が不十分なところが多々あります。
たとえば、どういうところ?
ヨーロッパでは、残業時間について、4週間で原則48時間以内という規制があります。でも、日本の法律では、残業時間についての規制が全くありません。
規制がないだなんて不安だね。
さらに、外国では、いわゆるインターバル規制(例えば1日働いたら次働くまでかならず11時間空けないといけないという規制)がありますが、これも日本にはありません。
そんな規制もあるんですね。
さらに派遣などのいわゆる非正規の分野についても、法規制はとても不十分なものになっています。
そうなんですね…。
このように日本の労働者の保護のための法的な規制は、ヨーロッパなどの他の先進国に比べてまだまだ不十分であり、労働者が守られすぎているとはいえません。
シェア