暮らし

憲法25条 生存権

そもそも生存権って何?
ごはんを食べて、お風呂に入って、暖かい布団で眠る……衣食住がきちんと保障されてこそ人間は人間らしく生きることができます。生存権というのは、このように人間らしい暮らしを国がみんなに保障することです。そして、憲法25条で、このような生存権が保障されています。
なんでそんな権利が保障されているの?
憲法では、私たちは、「どの職業に就くのも自由、どこに住むのも自由、どのような表現をするのも自由、そして自分らしく生きていくことができる」、とされています。
このようにいろいろな自由が保障され、自分らしく生きていく大前提として、まず生きる権利が保障されていなければなりません。
でも、国がわざわざ面倒を見る必要はあるの?
今の社会では、病気で働けなくなってしまったり、失業して仕事が見つからなかったり、高齢であったり、障がいを持っていたり、など様々な理由で働けず、あるいは働いても十分な収入を得ることができない人もいます。
なるほど
そのような人達は、そもそも、自由に自分らしく生きるための前提が脅かされているのです。だから、国が、そのような人に、人間らしい生活を保障する必要があるのです。
この権利って、いつから日本にできたの?
戦前にも現在の生活保護と同じような制度がありましたが、この制度は、国民の権利ではなく、あくまでも国が恩恵として与えるというものでした。しかし、戦後、当時の国会でこの生存権をあたらしい憲法に盛り込むことが提案され、日本国憲法では、国民の権利として、生存権が保障されるようになったのです。