安全保障

5 米軍はいざというとき日本を守るとは限らない・・・

日本に米軍がいるということは、いざとなったら米軍が守ってくれるんでしょう?
いいえ、そうではありません。安保条約第5条前段によると、第三国から日本が武力攻撃を受けたとしても、大統領の判断に委ねられます。いざというときに米軍が守ってくれるかは、わからないのです。
そうなんだ‥‥必ず守ってくれると思っていたよ。
それどころか、仮に米軍が参戦すれば、自衛隊も、日本を守るためではなく、米国の国益を守るために働かされます。
どういうこと?
少し昔にさかのぼりましょう。
敗戦直後に吉田茂という人が総理大臣をしていました。
吉田首相は、すでに朝鮮戦争がはじまっていた1952年に、米軍の大将との間で、万が一、日本が戦争に参加するようになったときには、米国が司令官を任命することに同意しました(密約)。
この密約は現在も日本政府と間で引き継がれていると言われています。
密約と米国の国益を守ることは何か関係があるということ?
米軍に限らず、軍隊は自国の利益を第一に考えます。
密約がある以上米国は、自衛隊を「米軍」として米国の指揮下に入れ、日本の国益ではなく、米国の国益を守るために使おうとして参戦してくる、ということです。
米軍どころか自衛隊も、日本を守ってくれなくなるのです。